スキーツアーを安全に楽しむために

スキーツアーに向かう途中、特にスキーバスツアーにおいて事故が発生するケースがしばしば見られます。スキーバスツアーに限らず、夜行バスなどバスを利用した移動は万が一に備えてより安全な選択肢を選びたいところでしょう。

では、安全なスキーツアーを楽しむためにはどこに気をつけたら良いのでしょうか。楽しいスキーツアーにするためにも確認しておきましょう。

安さが魅力のツアーバス

ツアーバスと路線バスが大きく異なるのは、どの会社のバスを利用するのかがスキーバスツアーではわからないことです。町中を走っているような路線バスは、どの会社が運行しているバスなのかがすぐに分かりますし、その分信用性も高くなります。

しかし、スキーツアーで採用されているバス会社は安さが魅力の新規参入バス会社などが多く、実績に乏しかったり安い分厳しい時間管理の中ツアーバスを運行していたりします。いくつかのバス事故を経てこの問題も注目され始めていますが、まだまだ問題が解決したとはいえません。

このように安全面において完璧とは言えないツアーバスですが、利用者にとってメリットもあります。一番はやはり、安くスキーバスツアーに参加できることでしょう。旅行を楽しむ方にとっては、移動時間にお金をかけるよりも到着してから現地で予算を使った方が当然楽しめます。

そのため、バスに使う予算をほどほどに留めておいて、その分現地で思い切り楽しむ、という考え方もあります。バス選びはあくまで利用者に委ねられているので、安さと安全性のどちらを重視するかは自己判断となるのです。

また、もちろん全てのツアー旅行会社が運行するバスが危ないわけではありません。

バス運転手の問題

スキーバスツアーのようにツアーバスが問題視されている原因の一つに、バス運転手の問題もあります。徐々にバス運転手が不足し始めている昨今、必ずしも優秀なドライバーばかり集められるとは限りません。基本的に優秀なドライバーは大手バス会社を選びますし、スキーバスツアー会社が選びやすい新規参入バス会社にはどうしても少なくなります。

また、年配のバスドライバーが多くなりやすいのもツアーバスの特徴です。ベテラン運転手は大手バス会社にも在籍していますが、あくまでベテランであって40代50代とまだまだ働き盛りの年代が多いのです。一方、ツアーバスでは、もう定年を迎えてもおかしくない年代のドライバーも多く、その点も安全性を損ねる原因の一つと言われています。

ドライバーの減少や、一つ一つのツアーバスが安いことからたくさん運行しなければならず、自然と薄利多売になりがちな業界などツアーバス業界が色々と問題を抱えているのは事実です。度重なる事故により厳しい規則が設けられ、バス会社の管理体制が見直されているのも事実ですが、自分の身を守るためにもしっかりと安全なツアーバスを選びましょう。

あまりに安いスキーバスを選ばない

安全面を第一に考えるのなら、あまりに安いスキーバスツアーを選ばない方が賢明です。価格を安く設定する代わりにドライバーに負担を強いていることが多く、またドライバーにとって負担の少ない高速道路ではなく一般道ばかり走っている可能性もあります。

スキーバスツアーにおいて、事故が起きる原因はやはりドライバーによるミスが多くなります。車体自体は普通のバスですし、車体が原因で事故が起きることはほぼありません。そのため、ドライバーにとって過酷な労働環境であるほど居眠り運転などの可能性が高まり、バスツアー参加客にも危険が及びやすいのです。

口コミを参考にする

バスツアーはドライバーと参加客との間にトラブルが起きることも多く、そうした情報は実際の利用客からしか伝わりません。

そのため、利用しようか迷っているバスツアーがあれば、そのツアーバスに関する口コミを一度は調べておきましょう。明らかに悪い評判ばかりの場合、そのスキーバスツアーは見送って別のツアーバスを利用します。

乗客にとってそのバス運行がどう感じられたかは貴重な情報源なので、その口コミ情報と価格を見比べながら選ぶと良いでしょう。

どんな安全運行の取り組みがされているかを調べる

バスツアーを選ぶ場合、どんな安全への取り組みがされているかは必ず調べておきましょう。旅行会社が紹介しているスキーツアーにおいて、バス会社がどんな取り組みを行っているのか、それがサイトなどで明記されている会社を選ぶのです。

例えば、乗務員が何名なのかは必ず見ておきたいポイントです。1名だけで運行されているバスは、休む間もなく運転を繰り返すため居眠り運転や過労による運転ミスの可能性が高くなり、安全面への配慮が足りていません。

できれば2名の乗務員が乗務しているバスを選ぶことで、ドライバーの負担も軽減し乗客側も安心してツアーを楽しめるのです。また、その2名の乗務員で交代運転を定期的に行っているようであれば、なお安心できます。他にも、利用バス会社をどのようにして選んでいるかも見ておきましょう。

基本的に旅行会社におけるツアーでは、利用者側がバスを選ぶことはできません。全て旅行会社が手配したバス会社が派遣されてくるので、どんな基準でそのバス会社を選んでいるのかは要チェックです。それも曖昧な取り組みについて書かれているものではなく、具体的にどんな保険に加入しているのかなど具体性が重要です。

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ツアーバスを使わない選択

バスは電車や飛行機に比べてドライバーの負担が大きいため、なるべくバス以外の交通機関を利用して移動する方法も効果的です。電車で近づけるところまで近づいて、後は徒歩でスキー場まで向かう、という選択肢もあります。

もちろんこれはスキー場の立地に左右されますが、バスに不安がある場合は検討してみましょう。

ドライバーの休憩時間が確保されているツアーバスを

長距離運転になる場合、ドライバーの疲労も運転時間に比例して蓄積されます。

そのため、ツアー会社によってはドライバーの休憩時間を設けており、また、仮眠時間なども設定しています。その分ツアーバスの現地到着は少し遅れますが、安全面を高めるという意味では必要な規則です。

より安全でバス運転手の負担の少ないツアーを選びたい場合、このドライバーの休憩時間も確認しておくとよいでしょう。必ず記載されているとは限りませんが、仮眠時間がしっかりと確保しているツアーバスは信頼できますし、事故のリスクを抑えるためには必要な措置なのです。